2025年 新年のごあいさつ
- ygcat6
- 1月8日
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更新日:3月13日
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。


江の島方向より2025年の初日の出。雲一つない空に、朝日が昇りました。

「新春の集い」でおいしいお節料理を楽しんでいただいた後は、恒例の舞初披露です。


昨年は長唄『藤娘』、本年は長唄『鷺娘(さぎむすめ)』を、ボランティア日舞体操でお世話になっている藤間誉紫子先生に10分に編集していただき、稽古を付けていただきました。
鷺娘は板東玉三郎さんの踊りで有名な作品で、苦しい恋心を鷺の精の姿で表現したもの。最初は白無垢姿で登場です。毎回皆さま真剣に鑑賞してくださいます。



ご入居者の岡田様が写真を撮影され、今年も編集・掲示してくださいました。岡田様は昨年、けがが元で数か月の間入院生活を送られましたが、以前のように写真撮影ができるまでに回復されました。


●エピソード ~鷺娘の衣装にまつわる不思議~
2024年夏、20年間ここでお過ごしになられたご入居者の佐藤和子様がご逝去されました。享年91。最期は見事な老衰でのお看取りをさせていただきました。
ご逝去後に佐藤様の身内代わりのご友人が鷺の絵柄の着物をお持ちになりました。娘時代、『鷺娘』用にお母様が仕立ててくださった衣装で、約60年前に染物屋のご主人が手書きで染めてくれたものだそう。佐藤様から毎年の舞初の話を聞き、そのご友人がタンスに眠っていた着物を持ってきてくださったのです。
優しい色合いのその着物に袖を通すと、いきいきと飛び立つ2羽の鷺が描かれており、日舞用に大きめに仕立ててありサイズは大丈夫でした。せっかくなので、来年は鷺娘を踊ろうか、でも帯はどうしよう……、自分の帯では合わせられるものがないと悩んでいました。

いよいよ12月になり、稽古もあまり進んでいないが衣装は決めなければなりません。数年前に「あなたの趣味でないのは分かっているが、この帯だけは持っていなさい」と佐藤様から預かった帯をふと思い出しました。もしかしたらと、その半幅の帯をタンスから引っ張り出し着物に合わせると、なんとぴったりであつらえたようです。

このときのために「あなたが持っていなさい」と預けてくださったのではと思いました。佐藤様には礼儀作法から始まりギャラリーの作品飾り付けまで、本当にたくさんのことを教えていただきました。
オーシャンプロムナード湘南に勤務して20年。皆さまとの長いお付き合いの中で不思議なことがたまに起こります。「ご縁はつながっている」、そう確信する瞬間でした。

令和7年1月1日
代表取締役館長 鴨下和美
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